多系統委縮症の患者様へのアロママッサージ

   先日49日を終えた患者さん(0さん)のお宅へ行って来ました。

 

0さんと出会ったのは約1年半前、呼吸器をつけ、胃ろう(胃から直接栄養を取る)をして、

寝たきりのOさんに私は何ができるのだろうと戸惑いを覚えました。

 

Oさんの介護者である妹さんの願いは「少しでも口から食べれるようになってほしい」

 

0さんの上体を起こして、妹さんが支える中、背中、頚部、顔面のアロママッサージ

それから口腔ケアをして、いよいよゼリーを数口食べれるようになったのは訓練開始から

3か月後のことでした。

 

正直なところ、ご飯も食べれない、しゃべれない、動けない、排泄も自分ではできない・・・

この方の生きている意味は何なんだろうって思ってしまったこともありました。

でも、そんな考えをした自分が恥ずかしくなったのはOさんが顔をくしゃくしゃにした笑顔を

見せてくれた日からでした。

 

1年ぶり位に口からゼリーを数口食べれた時、「ねーさん、よかったね、ねーさんよかったね」

と繰り返す妹さん、その時、ほんとうに素晴らしい笑顔を見せてくれました。

「0さんは生きている・・・ただ、そのことだけがありがたい」そう思いました。

 

それから、約1年、1週間に1度のアロママッサージと摂食・嚥下訓練を続けさせていただましたが・・・

別れは突然やってきました。

正月明けの初めての訓練日、「今日は何を味わってもらおうかな?」と考えつつ職場に向かうと、

「今朝、亡くなりました」と訃報の知らせが入りました。

 

0さんのイメージであった薄ピンクの桜草を持って、お家に伺うと、まだそこに0さんがいると錯覚

してしまいます。

呼吸器をつけ、胃ろうをつけ、寝たきりになっても一生懸命生きていた0さん、

最愛の姉を失った妹さん、お別れに必要な時間であったのだろうな・・・

0さんの人生の最後の1年半、貴重な時間を一緒に過ごせたことに感謝致します。

天国では好きなもの、お腹いっぱい食べて下さいね。

そして、大切な妹さんをお守りください。

0さん、妹さん、ありがとうございました。

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コメント: 1
  • #1

    hiropon (金曜日, 13 4月 2012 00:38)

    桜は観る人の心を反映するかの様に、嬉しくもあり
    悲しくもあり、楽しくもあり、寂しくもあり。
    アロママッサージを通して、寝たきりの方にも、
    このような接し方が出来るのだと、目からうろこが
    落ちるようでした。優しい感じが伝わってきます。